ハレのご飯☆お赤飯とお寿司をご紹介☆
毎年2月はオーブン料理などで温まっていましたが、今年から趣向を変えました。
3月はお雛様や卒入学、就職やお引越しなどでお祝いムードが高まる季節。
2月のうちにおめでたいお料理を覚えたいとのご要望があり、今年は2月のうちにお赤飯とちらし寿司をご紹介しようと思います。
さらにちらし寿司は、寒い季節に嬉しい蒸し寿司としての食べ方をご紹介します。
2月ですから、お椀ものでどちらも温まる献立に仕立ててみました。

今回、前半も後半も新献立、リピーターさんでも両方新鮮に楽しんでいただけます。
前半はお寿司です。
定番のちらし寿司を「蒸し寿司」に仕立てます。
「ぬく寿司」とも呼ばれる蒸し寿司は、関東ではあまり知られていませんが、京都や大阪、長崎などでは古くから親しまれた関西以西特有の食べ方です。
甘酸っぱくてそのままでも食の進むちらし寿司ですが、蒸すことで酸味がまろやかになりシャリもふっくらして、また違った美味しさを楽しんでいただけます。
蒸さずに盛ればちらし寿司ですから、具材の煮方や美しい錦糸卵の作り方、寿司酢の加減や酢飯の上手な混ぜ方など、基本のちらし寿司の作り方を学べます。
さらに奥の手の、残り物のアレンジで簡単にできる蒸し寿司などもご紹介、一気にレパートリーが広がる一石で二鳥も三鳥も狙えるお得な回です。

後半はお赤飯。
その昔、祖母に習った作り方は加減が難しい上、手間や時間がかかるしムラになりやすく、なかなか大変な作業でした。
ところが嫁ぎ先で元調理師の叔母に教わったお赤飯は、炊飯器で炊けるほど簡単で絶対に失敗しないのに、でもこの上なく美味しいのです。
さらに翌日になってもふっくらした美味しさを保てるよう改良し、もう全てのお赤飯好きに伝えて回りたいほどです。

それぞれの主食に合わせるお菜は冬が旬の食材と春を先取りした食材。
お寿司は主食と主菜を兼ねているので、副菜兼椀ものとして牡蠣を合わせてみました。
お豆腐と一緒に葛餡でとじて、芯から温まる一品に仕上げます。
ふっくらと温かい牡蠣の旨みを堪能してください。
その他、お吸い物とお漬物を作って添えます。
お赤飯には冬野菜と一緒にこっくりと炊いた治部煮を主菜に。
治部煮は金沢の郷土料理で、鴨や鶏にとろりと衣をまとわせて野菜などと炊き合わせた煮物の一種です。
お出汁にもとろみがついて温まり、癒される味わいです。

副菜は旬の野菜を使った胡麻和えと酢の物を。
春に向けて、体をリセットする効果のある食材を使います。
写真は実は冬が旬のブロッコリーと春菊で胡麻和えに、酢の物には春が旬の三つ葉とわかめを。
その他、お吸い物を合わせる予定で、こちらも旬の食材を使います。

ちらし寿司もお赤飯も、覚えておけばいざというときに絶対に役に立つ、ハレの日を演出する主食です。
この機会にぜひ、作り方をマスターしておきましょう。
