アペロを楽しむ & かえしを作ろう
今年は本当に暑い日が続きますね!
猛暑に加え、台風や大雨で厳しい気候が続く今年の夏ですが、皆様いかがお過ごしですか?
一汁三彩は例年通り8月は夏休みをいただき、ようやく9月の告知です。
9月は暦の上では秋ですが、東京の体感はまだまだ夏。
夏の疲れが出たり食欲が衰えがちなこの時期を、ちょっと楽しく乗り切りたいと思い、思いついた企画がフランスの素敵な習慣「アペロ」です。
ディナーの前のひと時を、食前酒と簡単なおつまみと共に気の置けない仲間と愉しむ、いかにもフランス流の食習慣です。
定番献立は一昨年の献立から、「かえし」を作って自家製めんつゆや万能調味料として活用する日本の知恵をお届け。
「アペロ」とか「かえし」とか、聞き慣れない言葉かもしれませんが、どちらも覚えて損はない、美味しい習慣です☆

↑写真はいつかのお教室風景、ワインマリアージュの回。アペロもドリンク持ち込み大歓迎です☆

自家製の麺つゆで食べるお素麺は格別☆市販品とは後味の爽やかさが違います
「アペロ」は食前酒を指す「アペリティフ」の略で言葉の通り食前酒のことですが、フランスでアペロというとお酒を指すだけでなく、お酒とおつまみとともに仲間とおしゃべりを愉しむ時間のことを言います。
日本の2次会が前倒しになったような感覚でしょうか。
友人と待ち合わせてもアペロを楽しんだら帰宅しディナーは家族で、とか、ディナーに招かれたのにアペロだけで結局お開き、なんてことも多く、とにかくアペロが大好きなフランス人です。
フランスのディナータイムは8時から9時頃が一般的で、ディナーまでの時間ゆっくりアペロを楽しみます。
そんなアペロに欠かせないのが、お酒に合う気の利いたおつまみ。
簡単に切ってのせるだけとか、乾き物や缶詰をアレンジしたりと、あまり手間暇はかけないのが一般的。
そこで今回は、冷蔵庫で1週間程度日持ちのする作り置きを作り、それらをアレンジしたレシピを2品と、買ってきたチーズを簡単にアレンジした2品をご紹介します。
一品めは自家製ツナ。
最近、ツナ缶高くないですか?しかもフレーク状が主流でなんだかパサパサ。だったら自分で作ってしまえ!と思い、ヘルシーなオイルスープ煮にしてみました。
※写真はカジキでオレガノ風味に、当日はカツオ、マグロ、カジキなどその日の仕入れで変更になります

この自家製ツナを使って、サラダニソワーズを作ります。

2品めはネギのスープ煮。
蒸し煮にしたポワローネギを酢漬けにしたお惣菜は、フランスのビストロの定番メニューです。
日本ではポワローネギは手に入りにくいので長ネギで作り、これに食材2種を合わせるだけで、簡単なサラダに仕上げます。
残り2品はチーズのアレンジ。
一つはモッツァレラをレモンやオリーブで味付けし、もう一品はブルーチーズを焼いたトレビスの味付けに使用する、チーズが主役と脇役に登場する2品です。

アペロにはこれで十分ですが、今回はメインもつけちゃいます。
さっぱりめな赤身のミニステーキに、トマトやハーブをマリネしたソースを合わせた夏らしい一品です。

↑付け合わせの野菜はその日の入荷状況で変わります
定番献立は、「かえし」がポイント。
「かえし」とは「煮返す」からきた名前で、調味料を煮返して作る和食の味付けの元になるもので、本かえしと半かえしがあり、我が家のかえしは保存の利く本かえし。
麺つゆや天つゆの元になるほか、煮物やすき焼きの割下、親子丼や天丼のタレにもなる、万能調味料です。
長期保存が可能なので、お蕎麦屋さんなどには創業以来継ぎ足しのかえしがあるものですが、一般家庭では最近見かけませんね。
市販の麺つゆを常備して味付けに使っている家庭がとても増えましたが、かえしがあれば本来は麺つゆを買う必要はないんですよ。
麺つゆレシピがどうも口に合わないという人は(私もそのひとり)、ぜひ一度かえしを自作してみて欲しいです。
過去記事の後半に本かえしの詳しい記述がありますので、そちらもご参考に。
今回の献立はすべてかえしで味付けしています。
まずはお素麺つゆを2種。普通の麺つゆと、練り胡麻豆乳のつけダレです。
さらにトマト風味の和え衣で和えたお素麺も加え、お素麺3変化を楽しみます。
ついでに美味しいお素麺の茹で方もマスターしましょう。ちょっとしたコツで美味しくなるんですよ。

さらに鶏肉と茄子をポン酢で焼く簡単お菜と、レンチン蒸し野菜をかえしで味付けするだけの、あっという間の時短お菜を2種を作ります。
